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レポート:招へいアーティスト展示会&トーク

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9/2~9/4の3日間、OYOYOにて、ICCとNPO法人S-AIR、国際交流基金の協力事業の招へいアーティストとして来札している2人のアーティスト、ソック・タン氏とフオン・ホアン・ビック・レー氏による、札幌滞在中に制作した作品展示会が開かれ、3日間でおよそ90名が来場しました。

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 9/2のオープニングパーティーで挨拶する、左からS-AIRスタッフ橘さん、フオン・ホアン・ビック・レー氏、ソック・タン氏。

カンボジアの現代美術アーティスト、ソック氏が札幌で制作したのは「信じること」。

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「札幌で行った神社でおみくじを引いたことから刺激を受けてこの作品を作成しました。日本は科学が進んでいる国だと思っていたが、カンボジアのように迷信のような文化があることに驚きました」とソック氏。
 


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上からぶら下がっている糸におみくじのようなものが結び付けてあり下の砂には人の魂をあらわす紙の旗が挿してありそれらはつながっています。
 

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「おみくじのようなものは取ってください、それであなたが感じたことでこの作品の完成です。」という言葉で皆さん紙を取っていました。





一方、ベトナムの現代アーティストのフオン氏は絹地に水彩で描く手法で3点作成しました。

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左から「出会った男の人」、「そして彼らは何かを言っていた」、「話すことできない」。
「いずれも札幌で出会った面白い人たちをモチーフに描きました。」とフオン氏。



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「話すことができない」。「このおめんの人は男か女かよく聞かれるがそれは見た人自身で決めて欲しい。」とのこと。



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「ハニー・バニー」この作品はベトナムから持ってきた作品です。「ネットで知り合ったブラジル人の友達を描きました。」とフオン氏。

いずれの作品も、透ける絹地の特性が発揮され独特な風合いが目を引きました。

 

この日2人はそれぞれ母国の料理を作ってきてくれました。
 

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フオン氏作「生春巻」

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ソック氏作「カンボジアの肉じゃが」

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それらを囲んで楽しく会食。パーティーにはたくさんの方々が来てくれました。



9/3には「アーティスト・トーク」が開かれました。

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1作品づつ丁寧に説明するフオン氏。

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それを真剣にきく皆さん。S-AIR代表柴田さんから「今回震災があったが日本に来てくれたのは何故か」という問いに「人生は1つしかないのでやりたい事をやった。その事で何かあってもそれを自分の人生として受けとめる。人生は限りがあるけれど何もしないで終わりたくない。」というフオン氏の答えにみなさん聞き入っていました。



続いてソック氏の作品説明。

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「おみくじのようなものを取ってもらって、読めない事で、迷信から解き放たれてくれたらそれがこの作品の完成です。」とソック氏。

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みなさんおみくじを取っています。

柴田さんからソック氏に震災の件で同じ質問を。「日本の災害の事は心配していない、むしろ自分の英語力が心配だ(笑)。日本は災害が多いがそれを科学技術で補っている国だと思う。どういう対策をして復興していくかでカンボジアの人々も見習う事があるはずだ。」とのソック氏の答えにまた一同聞き入りました。

お二人は今月15日で札幌を離れますが、北海道で刺激を受けた体験は、今後の2人の作品にきっと生かされることでしょう。