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リポート: ICCクリエイティブコネクション2009

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2009年3月16日、17日の2日間、東京の有楽町と溜池山王でICCクリエイティブコネクション2009を開催した。ICCとしてクリエーターのプレゼンテーションを東京で行うのは初めての試みとなったこのイベント。2008年のICCアワードを受賞した2組のクリエーター(有限会社ヴァズとジェニー・メイクアップ・オフィス)が新たなビジネスチャンスへの果敢なチャレンジを行った。果たして東京の企業の反応は如何に!?
 

16日は、有楽町にある札幌市東京事務所が会場となり、約20名ほどの顧客を前に、チーフコーチネーターの久保俊哉がICCについて説明。コンテンツビジネスを中心に札幌が新たな産業クラスターを作ろうとしている事例などを紹介しながら、その立役者となる2組のクリエーターのプレゼンテーションが始まった。

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ICCプレゼンテーション

最初はジェニー・メイクアップ・オフィスが、2006年から札幌で行っている「メイクアップアワード」というイベントのプレゼンテーションを行なった。
特殊メイクやメイクアップアートといった分野を広くアピールする事が目的のこのイベントは、化粧メーカーやファッション関係業界にとどまらず、映像、写真などの分野からの関心も高い。また、イベント自体が華やかで集客目的にも利用が可能とあり、専門学校などとのタイアップも提案していた。

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ジェニーメイクアップオフィス (左)米田さん  (右)佐野さん

続いては有限会社ヴァズが、バス位置情報システム「ドコイル」のプレゼンテーションを行なった。
この日は、参加者にIT企業が多かったせいか、この「ドコイル」のアイディアには皆、興味を持ってくれたようだ。その他、木のおもちゃの「つっくん」や「ポール矢田」などのプレゼンテーションにも笑顔がこぼれ彼らのユニークなアイディアに感心していた。

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有限会社ヴァズ (左)比嘉さん  (右)山田さん

参加者は様々な視点で今回のプレゼンテーションを受け止めていたようで、今後のビジネスの可能性やアイディア、提案など活発に意見交換が行われた。


翌17日は、溜池山王のレストランに会場を移し、食事や飲み物を用意したプライベートコンベンション的な商談会を行った。今後の顧客となりうる参加者との商談となるので、ジェニー、ヴァズともにきわめて真剣。あと一息のビジネス交渉の場が展開された。

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ICCチーフコーディネーター 久保俊哉

 
ジェニーのプレゼンテーションは、アドバイザーの竹内宏彰さんからの毎回のだめ出しを忠実に聞き入れ、その度に進化してきている。この日は、メークアップアワードのスポンサーとなり得るような企業も参加しており、イベントのクオリティーの高さをアピールできた。
会場では参加者の真剣な表情がうかがえ、聞く方の姿勢も緊張感にあふれていた。
プレゼンテーション後は、食事や飲み物も振る舞われ、一転して和やかな雰囲気に。前日も参加してくれた企業もあり、関心度の高さがうかがえた。

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プレゼンテーション後の交流

映画プロデューサーも今回のプレゼンテーションには関心を示していた。お目当てはジェニーと聞いていたが、木のおもちゃにも興味を示し、有限会社ヴァズの比嘉さんから説明を受けていた。
このような場は、コンテンツビジネスにはとても重要だと感じた。

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木のおもちゃの説明を受ける一場面

ICCアドバイザーのマイケル・アリアス監督も多忙の中、駆けつけてくれた。ICC入居者を審査し成長を見守り、このようなプレゼンテーションにも駆けつけてくれる、最強のアドバイザーたちの一人だ!
ジェニーのメイクアップアワードの写真を食い入るように見ている。やはり映画関係者には人気があるようだ。

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メイクアップアワードに興味を持つマイケル・アリアス監督

ICCには、まだまだ協力なコンテンツクリエーターが居る。7サミット(7大陸の最高峰)の無酸素単独登頂にチャレンジする栗城史多さんだ。今年、その最後の挑戦となるエベレストに登頂予定だという。今回は飛び入りとなったが、先日放映されたテレビ番組から彼の活動を紹介。あまりに過酷な様子に参加者たちは息をのんでスクリーンを見つめていた。彼のチャレンジは 生死をかけたもので、それだけに見るものに大きな勇気と希望、そして感動を与えてくれる。

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(左)登山家 栗城史多さん    (右)竹内宏彰プロデューサー

ICCが札幌を飛び出して、東京とのビジネスを行っていく機会は今後ますます増えるだろう。何よりも札幌が東京を求めている以上に、東京が札幌のクリエイティブを求めている。今回のICCクリエイティブコネクションは、そんな予感を感じさせられるものだった。

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(左)竹内プロデューサー (中)マイケルさん (右)久保


 

取材: ICCチーフコーディネーター 久保俊哉