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高橋喜代史 個展(特定非営利法人S-AIR)

 

高橋喜代史 個展

ハイブリッドアート3 そして伝説へ…


マンガやアニメのタイトルを思わせる少々オーバーなタイトルではあるが、

作家本人はいたって真面目。

それもそのはず高橋喜代史は、もともと漫画家志望であった。

勢いのあるアクションで世の中の悪を裁くヒーロー伝説ものを

彼が特に好んでいたのは説明するまでもない。


漫画家を目指し、美術専門学校へ通う傍ら現代アートスクールにも通い、

初めてアートに触れたのが14年前。

徐々に現代アートへの興味が湧き始める。

美術家になるのか?それとも漫画家になるのか?

その答えを見いだすために、卒業後、高橋は上京するが、

なかなか答えが見つからないまま葛藤の約10年が過ぎた。


一方、彼は幼い頃から書道を習っており、

書道家を主人公(ヒーロー)としたマンガも東京時代に制作している。

ここで、高橋の中にあったマンガと書道が結びついたのである。

彼がマンガと書に対し、特に興味を抱いたのが、

どちらにも共通する「勢い」「アクション」に他ならない。


その中で彼は、アクションペインティングならぬ

アクション書道なるものを見いだし、勢いで書を描いたり、

筆に見立てた空気圧で墨を噴射させるマシンを開発、

その筆を使ったパフォーマンスを行っている。


このあたりから高橋は、書の勢いやアクションの感覚と

マンガに表現された同じく勢いのある

「ドーン!!」「ギューン!」「バーン!」などの擬音(文字)に共通の感覚を覚え、

擬音を表す立体文字の制作へと、強い思いが募り始める。


2007年、その思いを高橋はCAI現代芸術研究所での個展において叶えた。

同年末、北海道立近代美術館の開館30周年記念企画

「Born in Hokkaido」に選出されたのは記憶に新しい。


幼い頃に学んだ書道、同じく幼い頃からの憧れであった漫画家、

加えて現代アートとの出会いが融合し、高橋独自のアイデンティティが

誕生したのである。

高橋にとっては、まさに自分自身の「伝説」なのかもしれない。



今回の個展では「勢いの視覚化」をテーマに、漫画や書道、

音楽など様々な背景を多層化した作品を制作。

おなじみの鉄で制作した筆から墨を噴射させる瞬間的なライブパフォーマンス。

漫画から飛び出したような、擬音語をモチーフにした立体インスタレーションを展開。

高橋が掲げる「ハイブリッドアート」とは、歴史の縦断、東洋と西洋の横断、

立体・平面・身体表現の混合など、細分化した世界を再交配し進化させる試みである。



作家ホームページ

http://kiyoshitakahashi.com


プロフィール

http://www.cai-net.jp/info/index.html#takahashi



◆◆◆◆◆


会期:2010年8月20日(金)~9月4日(土)

時間:13:00~23:00

休廊:日曜

会場:CAI 02 raum1・2・3/札幌市中央区大通西5丁目昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口直結)

TEL:011-802-6438  e-mail:sano@cai-net.jp

URL:http://www.cai-net.jp

主催:CAI現代芸術研究所

協力:NPO法人S-AIR 今村技研


●8月20日(金)19:30~ オープニングパーティー/21:00~ ライブパフォーマンス(約10分)

筆シリーズ最新作「ビームサーベルエンジン」世界初墨噴射LIVE!!!


●8月23日(月)19:30~ アート・トーク・バトル「鎌田亨 VS 高橋喜代史」

北海道立帯広美術館 学芸課長の鎌田亨氏が来襲!迎え撃つ高橋喜代史は武装戦線を張り、天下一闘論会を開催!!!