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有限会社デジタルコンテンツ 山崎 一 映像の力で街を元気に

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北海道各地の美しい風景、自然をハイビジョン映像で撮影している有限会社デジタルコンテンツの山崎一さん。書店に並ぶDVD「映像大陸北海道」シリーズは、山崎さんが手作りで商品化してきたものだ。"北海道の自然のビジュアル素材"に特化したビジネス内容や、拠点を札幌から美瑛に移した今後の展開についてお話を伺った。


有限会社デジタルコンテンツ
代表取締役 山崎 一さん(36歳)


F1ドライバーになりたかった!?

映像の世界に入るまでの山崎さんの経歴は少しユニークだ。大学卒業後、F1ドライバーを目指していた時期があり、事故で車を失って断念。次に進んだのは、幼い頃から好きだったゲームクリエイターの世界。ゲーム業界が過渡期の時代、山崎さんが勤めていた会社も大手企業に吸収されるという節目が来たとき、「いつかは北海道に戻りたい」と考えていた山崎さんは、札幌の企業に転職する。
印刷関連企業のマルチメディア部門に入った山崎さんは、TV-CM・プロモーション映像制作の仕事に携わる。スタッフが2人だけということもあり、企画から編集までを一人で担当することも多く、「これなら自分でできる」と独立を決意。2001年11月、北海道内の自然映像・写真を提供するライブラリ「季節の工房」を設立した。
「独立するときに、何を業務の柱にするか考えました。北海道にいて東京と勝負できることは何かを考えたら、"北海道ならではの自然"しかないと思いました。さらに、それまで撮影でいろいろな所を回ったときに、個人で写真を撮っている人はたくさんいるのに、ビデオ撮影をしている人はいないことに気付いたんです。そこで、自然の映像素材を売っていくことを業務の柱にしました。」


"北海道の自然のビジュアル素材"に特化したビジネス展開

独立後しばらくは、それまでのいろいろな経験を生かす形で、Webサイトの制作や企業VPなど、多岐にわたる仕事をこなした。一方で、柱としていた北海道の自然をテーマにした映像も着々とストックし、2004年からはハイビジョン撮影も開始。美瑛、知床、小樽、富良野など、北海道各地の自然風景を撮影したDVD『映像大陸北海道』シリーズは全15タイトルを制作・販売している。
「いろいろな人との出会いや協力によって、道内各地への業務展開や、映像素材の商品化もしてきましたが、一人でできることには限界があります。昨年くらいから、今までストックしてきた素材をもっとビジネスとして生かしていくことに集中し始め、今は、"北海道の自然のビジュアル素材"にほぼ100%特化した仕事をしています。」
ストックしてきた素材をビジネスとした例の一つにJRタワーホテル日航札幌の仕事がある。35Fのレストラン『SKY J』のプラズマモニターに、山崎さんの映像が流れている。朝、昼、夜で違うパターンを用意し、季節に合わせて3ヶ月に一度のサイクルで映像を入れ替えている。
「レストランがリニューアルしたときに、『プラズマモニターを入れたので、そこで流したい』と依頼がきました。ホテルのレストランということで、観光客の方にも楽しんでもらえると思いますし、僕の映像を、地元の企業や行政などにもっと使ってもらいたいと思っていたので、うれしい仕事です。」


外部の営業スタッフとの出会い

独立してから、営業活動は特にしていないという山崎さん。Webサイトを通して、北海道外の企業から、「地元のスタッフに撮影してほしい」と仕事の依頼がきたり、一度依頼がくれば、その後も継続する定期的な仕事もあることで、今まで乗り切ってきた。
「2年くらい前、ちょっとした集まりの場でプレゼンをする機会があって、それを聞いていたある人が『まさに自分が考えていたことと同じなので、ぜひ一緒にやらせてほしい』と。その人は、生まれは北海道ではないのですが、北海道が好きで移住してきた人でした。それ以来、外部スタッフとして営業の部分をお願いしています。営業は大事なことですが、なかなか自分では手が回らない部分だったので、良い形がとれたと思います。」
以前は、DVDの販売も、山崎さん自身が販売店対応をしていたが、営業担当の人の紹介で、現在は卸業者経由での販売が可能になった。


使いたい人が使いたいように映像を活用してほしい

「北海道外の企業からWebサイトを通して仕事の依頼がきたり、メールで連絡ができる時代なので、住む場所はどこでもかまわないと思います。そうなると、都市部に住むよりも、撮影場所に近い町に住んだほうが良いかなと思って、美瑛町に住まいを移すことにしました。」
美瑛町は今までも1ヶ月に一度は、必ず撮影のために出向いていたこともあり、町の観光協会などともつながりがあるという。"美瑛の丘"などは有名だが、観光客は、写真だけとって宿泊は富良野へというパターンも多く、ビジネス的に、美瑛町はまだまだ展開の余地があるという点では、移転後に、山崎さんも、何か協力ができないかと考えているようだ。
「TV局などが北海道に撮影に来て、きれいな風景を映像に撮っても、放送して、その枠を売って終わりになってしまいます。僕は、映像を通して、地元を盛り上げたいと思っています。著作権の制約を緩くして、もっと自由に使いたい人が使いたいように活用してほしいという想いもあります。映像の力は大きいと思うので、僕の映像を使ってもらって町の活性化に役立ててもらえるように、取り組んでいきたいですね。まず町が潤わないと何もできないと思いますし。北海道を世界に向けて発信していきたいです。」
カメラの性能によって左右されるという映像のクオリティでは、ハイエンドの機材を使う大企業にはかなわない。それでも、山崎さんが地元ならではのフットワークでストックしてきた素材には、四季折々の時間や空気が醸し出すライブ感があふれている。「適材適所の仕事を見つけていきたい」という山崎さん。町の活性化と山崎さんのビジネス展開がどのようにマッチングしていくのか、今後も注目していきたい。

有限会社デジタルコンテンツ
北海道の大自然ハイビジョン映像素材・写真素材〜季節の工房


●有限会社デジタルコンテンツ
〒071-0212 上川郡美瑛町旭町4丁目10‐13
ウェブサイト http://www.kisetsu.info/
Creator Profile http://s-xing.jp/db/unit/prof0008.html

取材・文 佐藤保子

最終更新日:2007年11月22日