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レポート:海外アーティストによるオープンスタジオ

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7月10日~12日まで、21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS Programme)で招かれた2人のアーティスト、シャロン・チン(写真右)とジャネット・リロ(写真左)による、札幌滞在中に制作した作品の発表会~オープンスタジオ~がICCで開かれ、延べ118名が来場しました。 

マレーシアの現代アーティスト、シャロン・チンが札幌で制作したのは「幌平橋プロジェクト」
札幌滞在中、毎朝渡っていた幌平橋からヒントを得て制作した、来場者参加型のアートプロジェクトです。
朝と夕方に撮った幌平橋の写真の中から、好きな一枚を選んでメッセージを書いてもらうのですが、直接写真にではなくシャロンの背中を指でなぞり、それを彼女が写真に書き写すという方法です。そしてその写真をスタジオの壁一面に貼っていきます。

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それぞれの想いをシャロンの背中に綴ります
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シャロンのアートプロジェクト

「人と人が出会い、新たな出会いが生まれていくのは橋を架けることに似ています。自分が橋になったつもりで、たくさんの人が背中に書いてくれた想いを感じながら、写真に書いていきました。」とシャロン。

一方、ニュージーランド出身の映像アーティスト、ジャネット・リロが制作したのは、映像インスタレーション「Man in the Mirror」
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狸小路で撮影したドキュメンタリー作品の説明をするジャネット

ポップカルチャーをテーマに、狸小路でHIPHOPダンスを練習している若者のドキュメンタリー映像や、YOUTUBEに投稿されている、一般の人が日本の有名歌手の歌をうたっている映像を彼女独自の視点で編集し、ミュージックビデオにアレンジした作品など計4点が並び、初日に行なわれたオープニングパーティーに2人は浴衣で登場し、会場に花を添えました。

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ジャネットの映像作品

3日間のオープンスタジオを終え、シャロンは「これまで色々な国で制作活動をしましたが、こんなに楽しいと思った事は今まで一度もありません。札幌の皆さんに心から感謝の気持ちでいっぱいです。」と。

また、ジャネットも「心から、札幌の皆さんにありがとうと言いたい。狸小路で踊っている若者も、快く撮影に協力してくれました。日本語も話せない私に、札幌で出会った全ての人が、嫌な顔一つせず、親切にしてくれた事は一生忘れません。ニュージーランドに帰ったら、札幌がどれだけ素晴らしい場所かたくさんの人に伝えていきます。」と笑顔で話してくれました。

18日に札幌を出発し、東京での報告会を終えた後、帰国する2人。
札幌で感じた「優しさ」や「感謝の心」は、きっとこれからの彼女達の作品に生かされることでしょう。

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オープニングパーティーでは50名以上が来場しました