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レポート:SAPPOROショートフェスト World Tour 2009 in カリフォルニア

「SAPPOROショートフェスト・ワールドツアー」と称して、SAPPOROショートフェスト(以下、SSF)ノミネート作品の海外上映が始まりました。第一回目の会場となったのは、北カリフォルニアのリバモア市で毎年開催されるカリフォルニア・インデペンデント・フィルム・フェスティバル(CIFF)。今年は、2009年4月16日~20日まで開催され、SSF2008のノミネート作品が上映されました。
ICCチーフコーディネーター兼SSFプロデューサーの久保俊哉が、現地からのレポートをお届けします。

▼メイン会場のシアターにもSAPPORO SHORTの文字が!

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CIFFとSSFは協力映画祭の関係にあり、毎年、作品の交換上映を行なってきた。初のワールドツアーとして上映された今年もSAPPORO SHORTプログラムは大人気。SSF2008作品部門グランプリ受賞、そして2009年度アカデミー賞ノミネートのレト・カフィ監督作品「Auf der Strecke(On the line)」などを含むプログラムは高い評価を得た。

▼SAPPORO SHORT プログラムの上映開始を案内するSSF実行委員長の山岸正美氏。

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▼会場内の様子。

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▼山岸実行委員長、久保がSSFへのQ&Aを行った。

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CIFFとSSFが協力映画祭になったきっかけは、2003年に、札幌の島田英二監督(ICC-OB)作品「6pm」が、CIFFでベスト・ミニ・ショート賞を受賞したことで、同作品のプロデューサーとして私(久保)も同行していた。受賞シーンは札幌でもTV放映され、島田監督は札幌でのショートフィルムブームの先駆けとなった。私(久保)はその後、CIFFの審査委員を務めることになり、上田文雄札幌市長とマーシャル・カミーナ リバモア市長がコメントを交換するほどの関係になっていった。

▼CIFFとのきっかけをつくった島田監督。新作「サイレントレイク」もオフィシャルコンペティションで上映され、彼自身もCIFFに参加。皆に混じってQ&Aを行った。(中央)

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▼会場の随所に置かれているフライヤーなどの告知物。CIFFに来ているフィルムメーカーもSSFへの作品応募を決めてくれた。

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Team SSFは、山岸実行委員長と私(久保)の他、通訳の加島郁子氏、LAでのコーディネーターのデビッド・ネプチューン氏、そして島田監督とアシスタントの神馬氏も加えて総勢6名となった。

▼Team SSFとCIFFのボランティア(毎年行っていると顔なじみに)

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その他にもハリウッドセレブたちが数多く登場し、セミナーやトークショーなども繰り広げられた。大きな映画祭ではないが、アットホームにセレブたちとコミュニケーションできることが魅力。

▼伝説のヒッピー、ウエイビー・グレイビー氏。有名なロックコンサート”ウッドストック”で総合司会を務め、以後、ロックバンド”グレイトフルデッド”のアイドルとして、さらにヒッピーのアイコンとして伝説となった。本人を題材とした映画「Saint Misbehavin': The Wavy Gravy Movie」も有名だ。

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映画「レインマン」20周年を記念して開かれたトークショー。
脚本家のバリー・モロー氏と、オリジナルレインマンのキム・ピーク氏にはCIFF 2009 スピリット賞が授与された。
キム氏は、彼に愛情をそそぎ続けている父親のフラン・ピーク氏と共に、オスカーを持って全米を講演して回っている。

▼左からバリー・モロー氏、中央がキム・ピーク氏。そして父親のフラン・ピーク氏。

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▼CIFF 2009ゴールデンスレート賞を受賞したマーク・ライデル監督(右から3人目)。世界の映画祭の審査員や、NYのアクターズ・スタジオのディレクターも務める。映画 「黄昏」ではヘンリー・フォンダとジェーン・フォンダ、キャサリン・ヘップバーンなど壮々たる役者の見事な演出で、アカデミー賞10部門にノミネート。

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▼授賞式の会場。映画の本場らしく華々しい。クラシックカーミュージアム「Blackhawk Museum」の中で行われ、VIP関係者が詰めかけた。

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この授賞式では、コンペティションの受賞発表の他に、長年、映画界で活躍するスターたちにライフタイム・アーカイブメントという賞を与えている。2009年には、有名女優ダイアン・ラッド氏が受賞。映画「ワイルドアットハート」では娘のローラ・ダンと共演していた。

▼ダイアン・ラッド氏

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▼ここでもSSFは話題に!右は、映画「スーパーマン」(デイリープラネット社のカメラマン、ジミー・オルセン役)や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(デイブ・マクフライ役)に出演しているマーク・マクルーア氏。

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授賞式では、SSFを代表して審査員を務める私(久保)が、「Spoorweg (Losing Track)」が受賞した最優秀編集賞のプレゼンターを務めた。

▼左が、オランダの監督ジャコ・ゴロン氏。SSF2008でもオフィシャルセレクションされた。

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CIFFのように華やかな映画祭でも市民のボランティアに支えられており、関係者はみな無償で参加している。

▼各所で活躍するボランティアたち。

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サッポロとカリフォルニア。このような国際映画祭があるおかげで、人と人、街と街が結びついて行くのだとつくづく感じました。
まさに国境を越えたインタークロスが、映画を通じて行われています。クリエイティブの役割はこんな事にも繋がっているのですね!


CIFFオフィシャルサイトでも映画祭の様子が見る事ができます。
http://caindiefilmfest.org/calindie/gallery.html

 

取材:ICCチーフコーディネーター 久保俊哉