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コンテンツマーケット "Spotrights" オープン!

短編映画をはじめ、デジタルコンテンツの権利を売買できるWebサイト上のマーケット、“Spotrights”(スポットライツ)がこのほどオープンした。 

spot_sitetop.jpg
SpotrightsのWebサイト・トップペー

Spotrights”は、「作品の権利(Rights)にスポット(spot)を当てる」という意味の造語で、
コンテンツ産業の振興に力を入れている札幌市がシステムを構築し、ICCを運営する(財)さっぽろ産業振興財団が管理運営を行う。

Spotrightsの基本的なしくみは、世界中のクリエイターに作品を登録してもらい、会員であるコンテンツバイヤー等に作品を公開し、バイヤーが気に入った作品があれば、そのDVD化権やテレビ放映権等の取得に向けた交渉ができるというものだ。
現在のところ、Spotrightsには2006年からスタートした札幌国際短編映画祭(Sapporo Short Fest)の応募作品を中心に、計96国、7,500本の短編映画作品が登録されている。
現時点で登録されている作品は100パーセントが短編映画だが、今後は短編や映像だけでなく、音楽、写真、イラスト、ゲームなど、様々なジャンルのデジタルコンテンツの登録も想定しており、Spotrightsを通じた取引の活性化が期待される。

Spotrightsは国内初のWeb上によるB to B型コンテンツマーケットシステムであり、それだけでも注目に値するが、他にいくつもの特徴を持っている。

Spotrightsの最大の特徴は、数多くの登録作品の中から欲しい作品を効果的に選び出す際に威力を発揮する「シーン検索機能」を備えている点だ。
視聴した作品の中で気に入ったシーンあれば、そのシーンと類似した映像が含まれている別の作品を選び出し、画面に表示することができる。
通常、作品の検索は、テキストデータで入力されたキーワードやタグをもとに行われるが、この検索システムは一切テキストに依存することなく、類似の映像を選び出すことができる。
このシステムは、北海道大学大学院の長谷山美紀教授が開発した検索技術を活用しており、他にはない優れた機能だ。
長谷山教授の「クリエイターの感性が反映された映像やシーンの検索に、機械的なキーワードによる検索方法はなじまない」という考えが生かされたこのシーン検索システムは、大きな注目を浴びそうだ。

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作品をプレビューすると、作品から切り出されたシーンが右側に表示される

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シーン検索の表示画面。選んだ作品のシーンと類似のシーンを持つ別の作品が検索され、表示される。


シーン検索のほか、作品のタイトルやジャンル、制作者や製作会社名、映画祭等における受賞歴、権利の取得状況といった属性情報による作品検索も可能で、検索結果は画面に一覧表示され、プレビューが可能な作品は、その場で視聴できるとともに、シーン検索機能を使うことができるようになる。

Spotrightsのユーザーとしては、作品を登録するクリエイター(登録料は無料)と作品を視聴するコンテンツバイヤー等(有料)を想定しているが、このほかに、国内外の映画祭主催者の利用を想定している点もSpotrightsの特徴の1つだ。
映画祭主催者は、自身の映画祭に世界中から作品を効果的に集めたい場合、Spotrightsを使って作品を募集することができる(有料)。
Spotrightsの中に専用の作品応募ページを作り、そのページを介して、応募者から作品を登録してもらうことで、低コストで、かつ、スピーディーに作品を集めることができるしくみだ。
今年の10月14日に開催される「第4回札幌国際短編映画祭」(SAPPORO SHORT FEST 2009)は、さっそくこのシステムを使って作品を公募している。 

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第4回札幌国際短編映画祭」は、Spotrightsを使って作品を募集中。


また、Spotrightsには、ユーザーへの情報提供や利用のサポート、作品のDVD化権や放映権等の取得に向けた契約のサポート等を行うコーディネーター(英語によるサポート可)が配置されているので、ユーザーは安心して利用することができるだろう。

新たなコンテンツ取引の場として誕生したSpotrights。
今後、Spotrightsに世界中から多くの作品が登録され、取引が活性化し、さらに、Spotrightsを使ってコンテンツの流通、販売、活用などを行う企業が札幌に数多く誕生することを期待したい。

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■コンテンツマーケット “Spotrights”(スポットライツ)
http://www.spotrights.jp/

お問い合わせ 
スポットライツ事務局(インタークロス・クリエイティブ・センター内)
TEL 011-817-8911
info@icc-jp.com
担当:小林・渡部

レポーター:佐藤栄一