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レポート~若手映像人材がニセコでドキュメンタリー作品を制作中

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外国人観光客の増加で活性化し、大きく様変わりするニセコエリア。
この変化を映像化しようと、札幌圏の若手映像人材が果敢にチャレンジしている。
さっぽろフィルムコミッションが行っている映像人材育成事業の一環で、映像分野での活躍を希望する学生ら延べ30名が、プロの指導を受けながら作品づくりに取り組んでいる。


外国人へのインタビューにチャレンジ

この日は、ニセコを訪れる道内観光客やオーストラリアからの来訪者、ニセコに住み、働く人々へのインタビュー取材と撮影が行われていた。
見知らぬ観光客に趣旨を説明し、インタビューと撮影への協力を求め、映像素材として活用することへの許諾をもらう。これだけでも、実際はなかなか難しいもの。
参加者たちはチームを作り、熱意をもって制作にあたっていた。


ミーティングの風景

「ふだんは学校でCG制作を勉強しているので、実写の経験は初めて。戸惑うことも多いですが、とても勉強になります」 (♀専門学校生)

「最初はしっくり行かなかったチームワークも、最近はかなり意見を言い合えるようになりました。制作方針を巡って激論を交わすことも度々です」 (♂大学生)

「インタビュー取材を重ねる中で、何を、どう聞けば良いか、少しだけコツがつかめたような気がします」 (♀大学生)


撮影も板についてきた

この後は、さらにニセコで撮影を続け、編集を経て、秋には作品が完成する予定だ。

さっぽろフィルムコミッションは、HFA、在京の映像制作会社、北海道経済産業局、札幌市などの協力を得ながら、若手映像人材の育成を積極的に展開しており、今回の試みもその一環。
脚本、監督、制作、撮影、照明、ロケハンなど、映像制作に必要な役割を参加者各自に割り振り、責任を持って担当させるやり方は、プロの映像制作現場そのものだ。
作品自体の仕上がりも楽しみだが、作品の企画段階からすべての制作プロセスを実践体験できる意味は大きい。プロの指導を受けながら、実際の撮影現場に近い体験ができる機会の提供は、札幌独自の取り組みと言っても良いだろう。

作品が完成する秋を心待ちにしたい。

取材・文 佐藤栄一