レポート:「縄文太鼓を産業に-縄文パフォーマンス-」
6月17日(木)ICCエントランスホールにて、第2回クリエイティブ・ミーティングが開催されました。今回は、「縄文太鼓を産業に- 縄文パフォーマンス-」と題し、ジャンベ太鼓・縄文太鼓の演奏者であり、太鼓というコンテンツを産業にしていきたいと語る茂呂剛伸氏をお招きしました。
縄文土器に鹿の皮を貼り付けた「縄文太鼓」や「ジャンベ太鼓」を演奏。
北海道江別市出身の茂呂さんは、1985年、「鼓章流どさんこ太鼓」に入門。道内をはじめ、世界各都市で、札幌市の伝統芸能親善交流団体員として演奏活動を行っています。2000年には本場の演奏方法をマスターするため西アフリカのガーナに渡り、アフリカンドラムの演奏方法・楽器制作を学び、その後、東京新国立劇場「ハンブルク・パリオペラ座バレエ公演融」シリーズ(2005年・2007年)や、草月流「新造形-草月いけばなが舞台となる日」(2006年)にも参加。昨年は、縄文文化を研究する原子修さ んとの出会いから、縄文文化とアフリカン太鼓「ジャンベ」をミックスさせた「縄文太鼓」の製作と演奏を始めました。
家業の不動産業を営む傍ら、太鼓演奏者としても活動している茂呂氏。
現在は、今年2月に創立した「手鼓 太伸世流(しゅこ だしんせりゅう)」初代宗家として後生の育成に力を注ぐほか、北海道に昔あったといわれる縄文文化圏を現代に広めるために、縄文太鼓パフォーマンスや縄文音楽・衣装の再現、縄文をテーマとした舞台を開催するなどユニークな活動を展開しています。昨年は円山小学校で縄文太鼓づくりや演奏の授業を行い、最近では、「縄文ビール」や「縄文クッキー」なども製作中です。
会場には、初めて「縄文太鼓」について知る方々も。今、「縄文」をコンテンツとして活動する意味は?
産業化にするには?
今回は、「縄文」を体験してもらいたいという願いより、茂呂氏がアフリカ修行で習得したテクニックを披露する縄文太鼓パフォーマンスや、縄文の音楽・コンセプトを集約した舞台も上演していただきました。
オーストラリア大陸の先住民アボリジニの木管楽器「ディ ジュリドゥ」奏者の上新卓也さん
作曲家でピアノ演奏のhajime氏。即興で音楽が流れてきます。
バレエダンサー「もえ」さん。
表情豊かな表現に、吸い込まれてしまいそうです。
ヒップホップダンスの「かりん」さんと「まりん」さん。双子ならではの息の合ったダンスはプロです。
ポーズもキマッテます。
最後に、今回のパフォーマンスを演出していただいた札幌舞踊会のTAKUICHIRO氏。軽快なステップも披露していただきました。
ライブの醍醐味を味わったひと時でした。
パフォーマンス演出:神村拓一郎氏
パフォーマンス出演:hajime氏(ピアノ・作曲)
上新卓也氏(ディジュリドゥー)
茂呂剛伸氏(ジャンベ)
札幌舞踏会所属 もえ氏(バレエダンサー)
タクイチロウ学園所属 かりん氏・まりん氏
(ヒップホップダンス)
「縄文時代は、争いもなくとても表現豊かな時代だった。その時代を少しでも現代に再現していきたい」と茂呂さん。その後の交流会では、「縄文」をより身近に感じることができたのでは?
参加者もスッカリ気に入った様子。
7月22日には、札幌市教育文化会館 (北1条西13)で茂呂さんが事務局長を務める「詩劇 縄文 未来からの声~縄文の郷サッポロからの発信~」も上演予定です。